ポリプテルスの種類と特徴 ~上顎編~

生体全般

上顎系(palmas)とは?

パルマスやセネガルスなど、下顎が突出しない小~中型ポリプテルスを上顎系と呼びます。丸く可愛らしい顔を持ち、比較的温和な性格の種類が多く、大型化しないことが特徴です。

上顎系ポリプテルスの種類

パルマス・ポーリー

最大の体長は30cm前後と小型のポリプテルス。古くから知られる上顎系の中でもポピュラーな種類です。コンゴ川の中流から下流にかけて生息しており、ワイルド個体の入荷も定期的にあります。


一般的に流通しているパルマスはこの種類で、クリーム~茶褐色をベースに網目状の斑点が見られます。ポリプテルス入門種としても最適な種類で、初心者の方にもおすすめです。

【ワイルド】ポリプテルス パルマス 20㎝±
【ワイルド】ポリプテルス パルマス 20㎝±

パルマス・パルマス

かつてのポピュラー種ですが、近年流通はほとんどなく、幻のパルマスとして知られています。背鰭棘数はパルマスポーリーの5~7本に比べて7~9本と多いのが特徴です。

セネガルス・セネガルス

パルマスと並ぶポピュラー種で、古くから人気があります。自然下では50cmの個体も存在しますが、飼育下では25~30cmで止まる個体がほとんどです。


丸みのある体系で、模様が入らないことが特徴です。ワイルド個体の流通量は多く、ブリード個体もよく見られます。またアルビノセネガルスやゴールデンセネガルスなどの変異個体も安定供給されています。

オルナティピンニス

上顎系ポリプテルスの中では大きく成長する種類で、自然下では60cm、飼育下でも53cmの記録があります。オルナティピンニスとは「綺麗な羽根飾り」という意味で、別名「ファンシーポリプ」とも呼ばれる通り、 黒と黄色の独特のチェック模様が美しい種類です。コンゴ川、タンガニーカ湖に生息しており、入手難易度は低めです。

ウィークシー

オルナティピンニスと同様、上顎系ポリプテルスの中では大型になるとされ、自然下では54cmの個体が確認されています。ただ飼育下ではそれほど大きくならず、40cm前後で止まるケースがほとんどです。


茶褐色をベースに薄いバンド模様が入り、寸胴体系の個体が多くみられます。
コンゴ川中流域に分布しており、性格は温和ですがやや神経質です。

ブュティコファリー

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古くから「ローウェイ」として親しまれてきましたが、1995年パルマスの亜種とされて以降ブュティコファリーとして流通しています。最大全長は35cmほどで、黄色もしくは茶色をベースに暗褐色の模様が入ります。


セネガルやリベリアの河川に生息しており、地域差は多少見られますが、個体差は少ない種類です。

【ワイルド】ポリプテルス ブティコ 20㎝±
【ワイルド】ポリプテルス ブティコ20㎝±

デルヘジィ(デルヘッジ)

コンゴ川中流に分布する、上顎系ポリプテルスの中では最も背鰭の棘数が多い種類です。最大全長は40cm程度と小型で、ワイルド個体、ブリード個体ともに定期的な入荷があります。


グレーをベースにバンドが入り、模様に個体差が大きいことから多くの愛好家がいます。国内でもブリードされており、バンドの入り方によってサンダーバンドやロイヤルサンダーなどと呼ばれています。

トゥジェルシー

2004年に記載された比較的新しいポリプテルスです。カメルーンのクロス川水系の固有種とされています。他のポリプテルスに比べて細くスレンダーな体系が特徴で、不規則に連続する黒斑を有します。60cm以上に成長するなど上顎系ポリプテルスの中では大型種です。

【ワイルド】ポリプテルス トゥジェルシー 20㎝±
【ワイルド】ポリプテルス トゥジェルシー 20㎝±

レトロピンニス(モケレムベンベ)

名称はザイールグリーン、モケレムベンベを経て、近年ではレトロピンニスとして定着してします。最大全長は30cmほどと小型種で、コンゴ川などに生息しています。

まとめ 上顎系ポリプテルスについて

エンドリケリーなどの下顎系ポリプテルスに比べて小型なことから、60cm水槽でも飼育可能な種類が多い上顎系ポリプテルス。独特の丸い顔など下顎系にない魅力もあり、初心者にもおすすめですので、ぜひ飼育してみてください。

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