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下顎系(bichir)とは?
エンドリケリーやビキール・ビキールに代表される、下顎が突出したタイプです。パルマスなどの上顎系に対し大型になるのが特徴で、大型水槽には欠かせない種類となっています。
下顎系ポリプテルスの種類
エンドリケリー・エンドリケリー
ポリプテルスの代表格であるエンドリケリーはポリプテルスの中でも最もポピュラーな種類です。ワイルド個体もコンスタントに入荷があり、ブリード個体の流通も多いです。
扁平した顔つきに太くはっきりとしたバンドが入るのが特徴で、個体差も激しいことから気に入った1匹を探す楽しみがあります。背鰭の棘数は11~14本がほとんどで、自然下での最大サイズは70cm程度、成長スピードは速めです。
代表的な産地はギニア、ニジェール、ナイジェリアなどで、西~中央アフリカの河川に生息しています。産地によって発色が顔つきに違いがみられ、コレクション性の高い種類として人気を確立しています。
エンドリケリー・コンギクス
エンドリケリー・エンドリケリーの亜種とされ、コンゴやザイールに生息しています。観賞魚としての通称は「ビチャー」でしたが、近年では単にコンギクスと呼ばれることが多いようです。
明るい茶褐色をベースとしてバンドが入るのが特徴で、エンドリケリーに比べて細いバンドが入る個体が多いです。
コンギクスの人気の秘密は高い遊泳力にあり、ポリプテルスの中でも非常によく泳ぐため見ていて飽きません。
ビキール・ビキール
ポリプテルス最大種とされ、不確定ですが120cmという記録もあります。一般的な自然下での体長は70~90cmと大型になる種類であり、貫禄のある姿は多くの愛好家たちに好まれてきました。
歴史は古く、1798年~1801年に行われたナポレオンのエジプト遠征で確認され、1802年に学術発表されました。日本に初めて商業輸入されたのは2002年~2003年頃ですが、今日まで人気を維持しています。
カメルーンやチャドからの輸入が多く、ブリード個体も「カミハタビキール」などが高い人気を誇っています。
ビキール・ラプラディ
ビキールの亜種の一つで1978年頃に初めて日本に輸入されました。最大全長は70cmを超えるとされていますが、一般的な飼育下では50cm前後と下顎系の中では比較的大型にならない種類です。
生息地はニジェールやセネガル、ナイジェリアなどの西アフリカ一帯が多く、ワイルド個体が定期的に輸入されています。
ラプラディは模様や色彩のバリエーションが多く、水槽環境によって様々なへんかを楽しめることから人気が高い種類です。特にガーネットサンドなどの底砂を敷いて飼育すると非常に美しい模様に変化します。
ビキール・コリバ
ビキール・ビキールの亜種で、ラプラディの地域タイプとして知られるビキール・コリバ。
体側に暗い斑が入るのが特徴とされ、標準的なラプラディと比較してみると骨太な印象を受けます。大きくなる個体だと60cmを超え、迫力のある個体に成長します。
ラプエン(ラプラディ×エンドリケリー)
ビキール・ラプラディとエンドリケリーの自然交配種とされ、通称ラプエンとして流通しています。ラプラディ、エンドリケリーそれぞれの特徴がミックスされたものが人気で、近年ではショートボディの個体の流通も見られます。
産地はギニア、ニジェールなどで、個体差が激しく選別の楽しみがあります。最大全長は70cm程度と考えられています。
アンソルギー
大型魚愛好家から高い人気を誇る、ジャイアントポリプです。他のポリプテルスと比べ飼育下でも大型に成長することが特徴で、その大きさといかつい顔がファンが多い理由です。ギニアビサウやナイジェリアに生息し、ワイルド個体の輸入は定期的にあります。
まとめ 下顎系ポリプテルスについて
大型化する下顎系ポリプテルスは非常に人気があり、また同種でも個体差が激しいためコレクション性の高い古代魚です。ポリプテルスは丈夫な種類が多く、環境さえ整えば初心者でも十分飼育可能なので、気に入った個体を選別してみてはいかがでしょうか。
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